通関レシピ研究所は、「通関士のための学びの森」として生まれました。
特別な使命感や立派な理念から始まったわけではありません。
ただ、全国で同じようにがんばっている通関士のみんなと、
新しい景色が見たかった──それだけです。
🐾「新しい景色」とは何か
私たち通関士は、日々たくさんのルールに囲まれて仕事をしています。
関税法、関税定率法、外為法、食品衛生法、薬機法、ワシントン条約、鳥獣保護法、
それぞれの施行令・施行規則、通関業法、ナックス特例法、利用規約、就業規則などなど…。
法律やシステム上の要件、セキュリティ、人的配置の観点から、
通関士は自由に在宅勤務を選ぶこともできません。(税関への届け出がいる)
「在宅したい」という通関士の気持ちも、
「適正・迅速な申告を守りたい」という企業側の論理も、どちらもよくわかる。
その両立がどれほど難しいかは、ベンチャー企業でGMをしていたときに痛感しました。
さらに業界には、古くからの「伝統」「慣習」「文化」もあります。
それを「時代遅れだから全部ダメ」と言いたいわけではありません。
けれど、変えたくても簡単には変わらない現実がある。
稟議、決裁、根回し、力関係……その中で疲れて、モヤモヤして、
気づけばモチベーションが削られていることもあると思います。
私自身、若いころはずっと
「なんで変わらないの?」と、ないものねだりで苦しんでいました。
🌈「自分でコントロールできる部分」に目を向ける
外的要因でしんどくなることは、確かにあります。
でも、そのすべてに心を持っていかれると、自分自身がすり減ってしまう。
昔読んだ本に
「幸福度の40%は自分でコントロールできる」
という話がありました。
「60%はどうにもならないのか」と落ち込むのではなく、
「40%も自分で動かせるんだ」と思えるかどうか。
男尊女卑、年功序列、理解のない上司、合わない同僚、価値観の違う若手、難しい顧客…。
「嫌だな」と感じるポイントは、人それぞれ違います。
でももし、
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「この仕事、もっと早く終わらせる方法ないかな?」とExcelの関数を試してみる
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「わからない手続きがあるから、知っている人に聞いてみよう」と一歩踏み出す
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「通関士同士で話せる場があるらしい。行ってみようかな」と思える
そんな行動ができたなら、
それはもう、自分の世界を自分の手で少し良くしている、ということだと思うのです。
起きている時間のほとんどを
「会社がイヤ」「仕事がつらい」で埋め尽くしてしまうのは本当にしんどい。
でも、同じ毎日の中に「しんどい時間」と同じか、それ以上に、
「楽しい」「学べる」「つながれる」時間を増やせたら、
少しずつ、見える景色は変わっていくはずです。
通関レシピ研究所は、
そんな “自分でコントロールできる40%” を一緒に増やしていく場所 でありたいと思っています。
⚙️通関を“速くする”という視点
通関が「速い」人には、共通点があります。
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タリフをあちこち迷わず、スッと分類できること
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計算書作成 → 入力 → 審査 → 申告までの流れが滞らないこと
この状態に近づくために必要なのは、シンプルに言えば次の2つです。
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知らない分野は、学んで埋めること
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デジタルを使って、手作業のムダを減らすこと
だからLabでは、
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経験者による実務講座
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Excel・関数・ピボット、AIなどを活用した「手入力を減らす」講座
この二本柱を大切にしています。
📖「ペーパー通関士講習」から始まった物語
すべての始まりは、一人の通関士試験合格者でした。
前職で採用面接をしていたとき、
未経験だけれど通関士試験に合格したマダムが応募してくれました。
しかしECで多忙な現場は即戦力を求めており、不採用とせざるを得なかった。
「未経験だから、どこも採用してくれないんです。」
その言葉が忘れられず、私は毎週土曜日にシェアスペースを借り、
2か月間、タリフの引き方や分類の実務を教えることにしました。
その様子を見た仲間から
「同じ人、もっといると思うよ? 事業としてやってみたら?」
と声をかけてもらい、CEOのGOも出て、
「ペーパー通関士講座」 が生まれました。
💼 企業事業から、個人運営へ
講座を続けるうちに、想定していなかった層からも声が届きました。
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通関実務をしているが、通関士資格を持たない従業者
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商社・メーカーなど、荷主として通関を理解したい人
「学びたい人に、学びを届けたい。」
そう強く感じる一方で、企業として運営する以上、
売上や採算の基準を満たさない分野は継続が難しいという現実もありました。
その後、EC分野のコスト増などで環境が厳しくなり、
私はGMとして退職を決意。
その際、この育成プログラムを事業譲渡という形で引き継ぎ、
「通関レシピ研究所」として個人運営で続けていく道を選びました。
🌱“良い循環”をつくるプラットフォームへ
通関レシピ研究所は、
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学びたい人には「実務につながる学び」を
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知見を分かち合ってくれる通関士には「対価を何らかの形でお返しできる仕組み」を
各自の所属先の就業規則等を尊重しながら、
その範囲で実現していく、小さなプラットフォームです。
初心者には「経験の場」を。
中堅には「時短・効率化の技術」を。
ベテランには「次世代を支える機会」を。
この循環が回り続ければ、
通関士という仕事の世界に、今までとは少し違う、やわらかい景色が見えてくる。
私はそんな未来を信じています。
🚀 そして今、「ななな会」と第7次NACCSへ
現場に復帰した今も、この思いは変わりません。
日々の通関実務に向き合いながら、
すき間時間でLabの構想を続けてきました。
2024年にはExcel・AI講座などを駆け足で実施し、
2025年はクライアント案件の荒波によりLabの活動を一度スローダウン。
その最中に浮かび上がったのが、
第7次NACCSの「配送先」入力問題です。
「こんなところで、通関士のエネルギーを削られたくない。」
「本来の分類や課税価格の検討に、頭を使ってほしい。」
そう思い、「それなら先にここを何とかしよう」と、
入力支援ツールづくりに挑戦しました。
その延長線上で生まれたのが、
仲間と語り合い、学び合い、
ちょっと飲みながらあーだこーだ話せる場──**「ななな会」**です。
「みんなで集まって飲みながら話せたら、楽しいんじゃないか?」
そんなつぶやきに、各地の通関士さんたちが声を寄せてくれました。
これは、大げさな改革運動ではありません。
ただの「小さな工夫」と「ささやかな集まり」です。
でも、そうした一つひとつの動きがつながっていくことで、
いつか通関士の世界に**“良い循環”**が広がっていったらいいなと思っています。
通関レシピ研究所が、
そのはじまりのひとつであれたら嬉しいです。🌿
第7次NACCS改訂に伴う「配送先データ」効率化 通関士がVBで勝手に挑む秒との闘い①(開発編)|通関Lab
第7次NACCS改訂に伴う「配送先データ」効率化 通関士がVBで勝手に挑む秒との闘い②(高速化編)
第7次NACCS改訂に伴う「配送先データ」効率化 通関士がPythonで勝手に挑む秒との闘い③(丸ごとやり直し編)
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