👉EC通関の現場で感じた“限界”と、販売時課税に見えた希望。
第7次NACCSの追加項目が意味するものを、現場から考えました。
EC通関の世界に飛び込んでわかったこと
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私はずっと海上貨物の通関士として働いてきました。
最後の10年勤めた会社を退職したとき、すでに中堅クラス。
「少し休みたいな」と思って、特に次の職場も決めずに辞めました。
でも、どうせ次にやるならやったことのない分野に挑戦してみたい。
そう思って選んだのが「EC通関」でした。
「やめとけ」と言われたけれど
税関OBのナーミーに相談したとき、返ってきた言葉は即答でした。
「あかん、やめとけ。」
「検査も多いし、大変や。シフト制で土日祝固定休でもない。
そんな世界に飛び込んだら、今よりしんどくなるだけや。
不満があっても今の会社におれ。
そこにおったら減免をずっと担当できるし、土日も休めるやろ。」
でも私は言うことを聞かず、ダメ元で面接を受けたら合格。
まさか受かるとは思わず、「え、マジで?」という気持ちで入社しました。
後になって痛感することになります――
「大人の言うことは聞いておけ」と。
EC通関は、まるで別世界
最初に驚いたのは、通関現場のスピードと文化の違い。
海上では、解説を読みながら10桁のHSコードを引き、
品番コードをもとに丁寧に書類を作るのが日常。
でもECの現場では、誰もタリフを見ていない。
むしろ、手書き。まるで速記。
「4桁と税率を暗記して、インボイスの横に手書き」して、
代表品目を瞬時に決めてIDA入力――その速さは尋常じゃない。
一瞬でも止まると、「2秒止まったら終わりのゲーム?」という世界。
最初はとてもついていけませんでした。
でも、見えてきたんです。
「あ、季節商品が多い。HSコードも季節でパターン化できるな」と。
そこで自分でマクロを組み、IDA出力を自動化。
件数を一気に処理できるように改善しました。
海上では見なかった「課税価格の考え方」
もうひとつ驚いたのは、課税価格の算定方法。
手数料などを加算して計算書を作る――
海上では見たことのないやり方でした。
でも、関税定率法第4条を読むと、「ああ、そういうことか」と納得。
これからは「EC」を知りたい、そう思って入社したから
未経験の私を雇ってくれた社長には、本当に感謝しています。
EC通関で学んだことは計り知れません。
そして、第7次NACCSへ
今回の第7次NACCSでの入力項目追加を見て、
「なるほどなぁ」と思いました。
豊さん(X @richwood0212)の言う「来るべき法改正」――
まさに今が準備期間なんだと思います。
EC現場で働いて感じたのは、
「これ全部リアルタイムのラインでやるなんて無理ゲー!」ということ。
事後調で対応してほしい、
そう願いながらランチも食べられない日々を過ごしました。だからブラックフライデーだとかセールがあるたびに現場のことを想うと、みんなランチ食べれるかな?心配になります。
どれだけシステム化しても、内点・検査・税関対応は人。
限られた人員で、コストを抑えて回すのは本当に難しい。
だからこそ、販売時課税を国税側で処理する流れは、
販売時課税は、通関業者や税関の「輸入時の通関・納税事務負担の軽減」
を主要な目的の一つだと私は理解しているので
現場にとって大きな救いになると思っています。
「立替問題」にも光を
最後に気になったのは、
財務省資料の最後にあった「通関業者の立替問題」。
――誰か知らないけれど、よく言ってくれた!
EC現場では、立替金もチリツモで本当に大変。
その負担を軽くできる制度設計になることを心から願っています。
だから私は、販売時課税、大賛成。
空港にも、ようやく少し平和が訪れると信じています。
EC通関で学んだこと
EC通関を通じて、単にスピードだけではなく、
売買契約・送金明細・所有権の移動など――
海上でB to Bしか知らなかった私は、たくさんのことを学ぶことができました。
時代が変化すれば、法律も変わっていく。
それにキャッチアップしていくのが精いっぱいだけど、
日々、通関士として精進していきたいと思います。
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